【お前の魂の色は何色だ!】ソードアート・オンラインでSFを語る《SFプロトタイピング》
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【お前の魂の色は何色だ!】ソードアート・オンラインでSFを語る《SFプロトタイピング》


「これはゲームであっても遊びではない」
              ―――量子物理学者・茅場晶彦

くぅぅぅぅ!(握り拳)
言ってみたい中二ワードベスト5には入る名セリフですね。

SF作品をif目線で編集部員が語るシリーズということです。
ここで捻くれオタクのSF考察をしてもよかったんですが、僕は大人になったので、
みんな大好き“ソードアート・オンライン”について語りたいと思います。

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© 川原 礫/アスキー・メディアワークス/SAO Project

ソードアート・オンライン(以下、SAO)好きですよね?
つい最近まで、アニメ第四期が放送、完結しました。
じゃあみんなで一緒にサン・ハイ!

「魂の色は何色ですか!」

SAOのあらすじ

2022年に世界初のフルダイブ型VRMMORPG「ソードアート・オンライン」において、自発的ログアウトが不可能になり、ゲームオーバーになると現実の肉体も死亡する、つまり仮想世界内に閉じ込められるという事件が起こる。

MMORPGと言われてもピンとこないかも知れないが、
一つの世界に多数のプレイヤーが参加するオンラインゲームのことだと思ってくれれば相違ない。

SAOにおける基幹技術「VR/拡張現実」というSF

SAOによって一躍オタク界ではメジャーな地位を得たVRMMOだが、
実際に遡ってみると、SAOが初めてというわけではない。
そしてSAOが最後、というわけでもない。

例えば、スピルバーグ監督の「レディプレイヤー1」もVRを基幹技術とした近未来SFだし、
レディプレイヤー1の原作者とSAOの原作者が対談した際には、両者とも押井守監督の映画「アヴァロン」に影響を受けたと話している。

アヴァロンも仮想世界における非合法ゲームの話であり、“未帰還者”というSAOと同様のキーワードが出てくる。

更に言えば、
サイバーコネクトツーによるPS2ゲーム「.hack」シリーズもVRMMOが中心にあり、
未帰還者ならぬ“意識不明者”を出す事件が作中において描かれる。

これ以外にも様々なVRを用いたコンテンツがあるだろう。
しかし、SAOにおいて1点非常に飛びぬけてSFな観点が一つだけある。

“フルダイブ型”ということだ。

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© 川原 礫/アスキー・メディアワークス/SAO Project

VR技術イメージの比較

.hackシリーズにおけるVR(2000年代初頭の制作)
・VRゴーグルによる視覚的VR
・従来のコントローラー
レディプレイヤー1におけるVR(2018年制作)
・VRゴーグルによる視覚的VR
・トレッドミル型の歩行型コントローラーに近いイメージ
・外部オプションによるダメージフィードバック
SAOにおけるVR(2000年代初期~中期制作)
・特殊ヘッドセットによるフルダイブ技術
・電磁パルスによる脳へ直接仮想五感を入力する
・首から下の電気信号をカットしてヘッドセットに入力することでコントロールする

未来を見るためのSF的バランス感覚

SFにはバランス感覚が重要だ。
突飛すぎても信じられなくなって物語に没入できなくなるし、
現実的すぎてもワクワク感を失って、これもまた没入できない。

あくまで僕の個人的な感覚で言わせてもらえば、

.hackシリーズのVRはもはや現実技術
レディプレイヤー1のVRは近未来技術(10年未満)
SAOのVR技術は未来技術(10年以上先)

と考えると、
極論ではあるが、SFとはいかに作内の技術が現実にありそうだと思わせることができるか。
がカギを握っているわけで(ありうる技術、ではないことがポイント)、
架空の技術と現実の技術を掛け合わせるバランス感覚が重要になる。

SAOがこれだけヒットする秘密も、
少年少女(30代以上だって少年少女だ!)の心に響かせるバランス感覚があったと言える。

これからのSFとテクノロジーの加速

前項で説明した通り、三作品のVRテクノロジーを比較した中で、
SAO以外の作品におけるVR技術は現実のプロダクトを下敷きにしているものの、
その先の未来感は強くないと感じる。

もちろん、ターゲット・ペルソナに向けてその度合いは変わるのは当然だが、
現実の技術が加速している中で、ちょっと先程度の未来では消費者も満足しなくなっているということもあるだろう。

2000年初頭、突飛な発想だったかもわからないが、
SAOはその先を見越したVR技術のプロトタイピングに成功したのかも知れない。

ただのオタクである僕にとって、このフルダイブ技術の実現可能性は知る由もないが、
少なくとも、“あったら嬉しい”とか“本当にこうなりそう!”と思わせてくれる技術にはなっている。

これこそがSFでプロトタイプする未来の一つの姿なのだ。

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© 2017 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/SAO-A Project

さらに言えば、最新シリーズのアリシゼーション編では、ついにVRにおける仮想空間内で体感時間を加速させることで自律型AIを生み出すストーリーが生まれている。
情報生命と、そして我々有機生命という存在そのものを揺るがすようなワクワクが止まらないSFを提供してくれている。

中二ハーレム俺最強ストーリー

ここまで、まじめな語り口でSAOを語ってしまったが、
言わせてもらえば、SAOはただのオタク向け”俺つえー!ライトノベル”の一角である。

各章毎に増えるヒロイン、正妻的ヒロインがいるにも関わらず増え続けるキリトの女。
次々に与えられる主人公補正。
少年少女(何度だって青春)たちの自意識と妄想に強く影響を与え、「キリトかなーやっぱ」のコピペを生み出したことは有名である。
モンハンをやっていると、未だに6割の確率でKiritoという名前のプレイヤーに出会う。
しかしそれでも言いたい。

だってカッコいいし、シノンたんがトニカクカワイイ!

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© 2014 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/SAOⅡ Project

声に出して言いたくなる中二ワードは満載だし、
ヒロインたちはかわいいし、
文句なく、少年少女(オッサンを含む)の心をくすぐる作品には間違いないのだ。

観ていない人はぜひこの機会に観てみるといいだろう。
VRの比較をするのであれば、.hackシリーズやレディプレイヤー1も同時に見ることをおすすめする。

それでは、僕はデスガン編(シノンたんメインヒロイン編)を視聴し直すので(n回目)ここで!

漫画=神代徒華(@rakugaki_toka
文=齋藤春馬(@st_hal_

編集部Twitter:@if_comic
編集部Facebook:ifmanga
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