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考察:withコロナ時代のSTAND ALONE COMPLEXについて【攻殻機動隊S.A.C.】

新型コロナウイルスにより私たちのライフスタイルは激変した。
マスクなしでは外出できなくなり、様々な規制や自粛の中での生活を余儀なくされている。

これから先、私たちの暮らしはどうなっていくのか。
マンガで未来を想像するメディアとして、先見の明にあふれたSF作品のことを考えながら想像してみたい。

■コミュニケーション with コロナ

緊急事態宣言が出されていた約2ヶ月間、私たちは非日常を体験していた。
店や学校は閉まり、一部の生活必需品は不足し、外出は極力避けるよう政府から要請が出ていた。

「新型コロナウイルスは全人類が乗り越えなければならない試練である」
というより、どうもこの先“after コロナ”ではなく“with コロナ”らしい。

終息の目途が立たないからうまく付き合って生きてこうということだが、
私たちはどう生きていくことになるのか?

外出できないから皆知恵を絞って家での楽しい過ごし方をSNSに上げたりしたが、やはり自粛疲れで我慢できず、ひと月もたつと外に出る人が増えた。

ということでずっと家に引きこもって生き続けるのは無理がある。

なら元の生活に戻れるか?今回のウイルスの特性上それも難しい。

何となくその中間で、ネット:リアル=6:4くらいのコミュニケーションに落ち着くのかもしれない。

ではリアルでの接触が減るとどうなるのか。

同じ空間に存在せず音声・文字・画面越しの情報から相手を認識する場合、
相手はより一般化されたアバター的記号に近くなる。

図2

自粛が始まって気づいたが、そのようなコミュニケーションはつまらない。Zoom飲みも最初は新鮮だったがまあテンションが上がることはほぼない。逆にリアルコミュニケーションの価値に気づかされた期間でもあった。

それと同時に、自粛中のニュースやSNSを眺めていると、昔見たあるSFアニメに登場した現象が私の頭に浮かんできた。

■STAND ALONE COMPLEX with コロナ

STAND ALONE COMPLEXとは攻殻機動隊アニメシリーズ第一期で登場した社会現象であり、下記がその要約になる。

・人々の意思=ゴーストは本来それぞれが別の個性を持っているはずなのに、人は無意識に組織立って同じ行動をとってしまう現象
・別々の思想を持った人間が奇しくも同じ行動をとり、一個の生命体のように動く現象

作中に登場する電脳ハッカー“笑い男”の

『全ての情報は、共有し並列化した段階で単一性を喪失し、動機なき他者の無意識に、あるいは、動機ある他者の意思に内包化される』

という台詞はSNS社会の到来を予言していた。

図3

withコロナ時代にリアルコミュニケーションが減りネット接触時間が増えるにつれ、人間の個性はより認識されづらくなり情報の並列化が進む。

とあるインフルエンサーの投稿がバズって模倣者(動機なき他者)が爆増したり、信念を持った活動家(動機ある他者)の発言に多くの人がいいねしたり、逆に炎上したりする。

withコロナ時代ではそういうSTAND ALONE COMPLEXが今まで以上に増えるのではないか。それがいいか悪いかは別として、この現象に飲まれずにオリジナリティを保ち続けたいという心構えは間違っていない気がする。

仕事においてもリアルコミュニケーションは減少するだろう。最近日立製作所がテレワークを標準とした働き方推進に舵を切ったように、世の大企業も少しずつパラダイムシフトしつつある。

そうなると、個人が自律してパフォーマンスを発揮することがより重要になるのかもしれない。

主人公たち特殊部隊を束ねる公安9課荒巻課長の

『我々の間にチームプレイなどという都合のよい言い訳は存在せん。あるとすればスタンドプレーから生じるチームワークだけだ』

という台詞もwithコロナ時代のSTAND ALONE COMPLEX的働き方を予言しているのかもしれないが、私たち(の大半)は特殊部隊ではないため、これが実現可能かどうかはまた別の話である。

図4

文:中嶋駿

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